萬福寺からの挨拶

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黄檗宗大本山萬福寺へようこそ

荒木 将旭 黄檗宗大本山 萬福寺執事長
黄檗宗 総務総長 荒木 将旭

350年来、京都宇治の地で禅・中国文化を伝える黄檗山 萬福寺。

黄檗宗大本山である萬福寺は中国僧 隠元隆琦禅師(1592‐1673)によって開創されました。中国福建省出身の隠元禅師は明代末期の臨済宗を代表する高僧で、長崎の唐寺の住職に請われ、承応3年(1654)、63歳の時に弟子20人他を伴って来朝されました。龍渓禅師や後水尾法皇、そして第4代将軍 徳川家綱公の崇敬を得て、寛文元年(1661)に黄檗山 萬福寺を開創されました。

萬福寺は七堂伽藍である諸堂が明朝様式で配置され、中国風の建築様式が特徴です。日本では唯一最大のチーク材を使った本堂である大雄寶殿や法堂、開山堂などが創建当時のまま現在もその雄姿を誇っており、主要建物23棟、回廊、額、聯などが国の重要文化財に指定されています。また、中国から渡来した仏師が手掛けた仏像や聯額、襖絵、軸物なども多く、当時の中国文化を体感できるでしょう。

隠元禅師が伝えたものは数多く、インゲン豆・スイカ・レンコン・煎茶・タケノコ(孟宗竹)・イス・テーブル・原稿用紙など現代の生活に欠かせないものになっています。中でも中国風精進料理である普茶料理は美しく盛り付けられ中国文化を感じることができ、萬福寺で実際にご賞味いただくことができます。

このように隠元禅師が伝えられた中国文化が今も色濃く残る萬福寺ですが、黄檗禅・黄檗仏教が肝心要です。現在も境内にある禅専門道場では修行僧である雲水が坐禅・禅問答・勤行・托鉢・作務などに精進しています。一般の方にも団体研修にて、厳しい禅道場の生活・文化・作法などを学ぶ禅体験研修を行っています。

黄檗宗 大本山 萬福寺はもちろん、全国にある黄檗寺院と皆様の御縁ができ、黄檗禅・黄檗文化が現代社会においても輝き続けることを願っています。

荒木 将旭 黄檗宗大本山 萬福寺執事長
黄檗宗 総務総長 荒木 将旭